染料の仕組みや構造を説明します

みなさん、こんにちは〜!WEB担当 前田です。

このホームページ上に、たくさん「染料」というワードが登場してきます。
そもそも、染料って何?ってなりませんか。。?!

そこで、今日は染料について見ていきたいと思います!

染料の基礎知識

染料とは、適正な染色法で繊維や紙などを染色し、実用に耐える堅牢を持つ色素のことです。顔料に比べて分子量が小さいため一般的に鮮明で、光が透視しやすいので鮮やかです。

染料の詳しい説明はこちらの記事に書いてあります▶

基本的な知識として、顔料はあらゆる繊維にプリント加工できますが、染料は生地(素材)によって染料を使い分けます。

■ポリエステル素材ー分散染料
■セルロースー反応染料
■ナイロン素材ー酸性染料

 

使用する染料によって、前処理・後処理の方法なども異なります。
今回は、染料の構造や、染料の仕組み、染着のモデルを、1つづつ見ていきたいと思います!

 

ポリエステルの分散染料による染色

ポリエステルの染色

ポリエステル樹脂は反応機・イオン性基がないため、従来から使用されていた直接染料・酸性染料では染まりません。

分散染料の構造

分散染料の図

 

ポリエステルの個体構造モデルの図

 

ポリエステル樹脂の分子構造は緻密で繊維の中に染料を入れることは容易ではありません。そこで、高温状態にすることによって分子間の空壁を広げ、更に、親油性で比較的分子量の小さい分散染料を使用しポリエステルを染める方法が考えられました。(下の図が、この説明を図で表したものです)

 

ポリエステル繊維への分散染料に染着モデル

ポリエステル繊維への分散染料に染着モデルの図

 

高温状態にして空壁を作っても、そこに全ての染料が入るわけではありません。入り切らなかった分散染料は、生地の表面に付着したままです。その染着しなかった分散染料や糊などを洗浄することによって堅牢度の高いものが出来上がります。この洗浄工程があまいと色なきの原因にも繋がります。
前田ネームの染料プリントは、この洗浄工程(余分な染料を洗い流す工程)をしっかりと行なっているので、堅牢度の高いもの(良いもの)に仕上がります。

 

セルロースの反応染料による染色

セルロースの構造の図

<反応性染料の例>

反応染料の例の図
D・・・色素母体

 

セルロースの反応染料による染色モデル

セルロースの反応染料による染色モデルの図

D・・・色素母体

 

反応性染料中の活性基が、アルカリの添加によりセルロース構造中の-OH基共有結合することによって、堅牢な染色性を得られます。

 

 

ナイロンの酸性染料による染色

構造中にアミド結合(-CONH-)を持つ繊維で、主に2種類あります。
ナイロンの構造と染色の図

■ナイロン6は、構造が荒いので染まりやすいです。

 

ナイロン染料の一例

ナイロン用の染料とその特徴

化学構造の特徴:分子量が小さく酸性基を有します。
繊維との統合様式:イオン結合・水素結合
特徴:カラーバリエーションが豊富です。

(下の図がこの説明を表しています)

 

ナイロン素材の酸性染料による染着モデル

酸性染料の染着機構の図

 

 

以上です。

暗号みたいな式がたくさん出てきて難しい内容になってしまいました。しかし、この暗号のようなものが、染料が生地(繊維)に染着する仕組みです。図でも分かるように染料の構造がそれぞれ違うので、前処理や後処理の方法も染料によって異なります。前田ネームの染料プリントやインクジェットプリントは、それぞれの繊維に適した処理をしプリント加工しています。この3種類の染料を使い分けることでポリエステルだけでなく幅広い繊維のプリント加工に対応しています。

 

染料を使用したプリント方法

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まずは、WEB担当:前田がご対応させていただきます。

 

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